雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

2月29日 入試に何を求めるべきなのか?

2020.02.29

 「教科書で学べる主要教科の学習は、面接試験で重視されがちなスピーチや社交の能力に比べ、家庭環境の影響を受けにくく、本人の努力が反映されやすい。経済的に恵まれない家庭の子でも、努力して勉強すれば社会的キャリアアップもできる」「「家庭環境の影響を排除する」という点で、マークシート方式のセンター試験は究極の公平性を担保していたと言える」(芦田宏直(人間環境大・副学長)「究極に公平な入試とは」朝日新聞2020年2.27)。
 芦田は、記述式入試、民間試験の導入は経済格差、地方間格差の影響を受ける、そして、「マークシート方式」「点数主義」の階層シャッフル機能が日本ではまだ曲がりなりにも働いているが、文科省の入試改革を推進すれば、親の学歴を再生産するだけになると、指摘する。 
 
 お金がなくても大学教育を受ける入試制度、大学制度にしてほしいと思います。親の地位が子に連鎖する社会よりも、努力すればその努力が報われる希望のある社会のほうがいい。司法試験も、かつてはそうだったのですが、法科大学院制度の導入で大分制度がズレてきてしまっています。時間をかけて入試改革の是非を考えてほしいと思います。

馬場秀幸  カテゴリー:その他